スキバサミって、髪を傷めるの?

スキバサミで傷む.png

こんにちは!神奈川県大和市南林間にある完全貸切で乾かしただけで収まるカットを追求しております
パーソナル美容室
Kicchi hair designの中嶋です!

昨今の温暖化により、
秋冬ものの上着が好きなのに、暑くて我慢できない
。上着を脱ぐと寒いです。サロンワークの時間をメインに捉える我々美容師は、薄着で良いのですが(エアコンの恩恵を受けられるため)体温調節ほんとに難しい...

✌︎('ω'✌︎ )


お客様からの要望で、たまーにあるのが
「スキバサミを使わないで欲しい」です。

理由を聞いてみると、

「パサパサになる気がする」

とのこと。


お客様、お目が高い。


ただし、語弊もあります。

今日はそのへんを説明していけたらなと思っております。ではいきましょー!


スキバサミは、髪を傷めるのか?!

その答えは、正解50%、不正解50%というところです。

カット技術に流派があるかどうかはわかりませんが、
例えば美容師国家試験にも登場する課題のひとつ、
グラデーションボブの髪型の構築プロセス、
ノウハウは多岐に渡り、美容専門学校で教わるプロセスでさえ学校により違うし、
切る人が1000人いれば1000通りのプロセス、
ノウハウがあると言えるでしょう。


包丁で言えば、玉ねぎのみじん切りを素直に細かく包丁で作っていっても間違いじゃないし、
縦と横に切り込みを入れてからみじん切りを始めると簡単にできたりだとか、
コツとか工夫で無駄を省き、
効率と完成度を高めるための先人の知恵が詰まっているのが技術なのでそこに間違いなどないわけです。

で、カットにこだわる美容師と、そうでない美容師で違うのは、カットプロセスをどう分解しているか、ということです。


私は、

1.ベースカット
2.質感カット
3.毛量調整カット

の3プロセスに分けて考えます。
(この3プロセスの中に、色々なノウハウを詰めています)


で、
1.ベースカット と
2.質感カットの際に
カットシザー(よく見るタイプのハサミ)と、
ミニシザー(短めのハサミ)と、
スライドシザー(刃が逃げることで切りすぎを抑えるよう作られている滑らす専用の特殊なハサミ)

3.毛量調整カットの際に
セニングシザー(これがスキバサミ)と、
スライドシザー
を使うようにしています。

1.ベースカットは、全体の外郭、髪の長さと段を設定し、シルエットを作っていきます。


2.質感カットは、毛先までの質感です。
質感の段階的に、しっとり、なめらか、しなやか、やわらか、さらさらの5段階。
見た目でも差がわかる部分はテクスチャといわれる部分です。
もちろん手触りも、髪の動き方も違います。


3.毛量調整カットは、必要ない部分や密に生えている部分の毛髪の塊のような部分を、
適度に除去することで、頭全体が均一な量に扱えるよう、部分的に施していきます。
人形の頭毛と違って、量が均一に生えていない人間の頭毛は、美容師の手で均一にしていかなければいけません。

この、2.質感カットに
スキバサミを使ってしまう美容師さんがいるので、
スキバサミはパサつく、
と思われてしまっているし
使い方次第では時短と、
今っぽい軽さを作り出せるのですが
毛先を均一に鋤いてしまうと、
特にクセが元々強い方などは、一本一本が自由に(人間の感覚としては不都合に)動き出し、手櫛が抜ける瞬間に、ざらついた質感になってしまうのです。


毛髪は、周りの毛髪と空気を読み合い、支え合ってクセが出たり収まったりします。

一本突出している毛髪はクセが出ますが、そのお隣の毛髪が僅差でちょっとだけ短い、ちょっとだけ短いという風に重なっていると、そのお隣の毛髪はそこまで強くクセは出ません。
ですが、スキバサミで均一に間引かれたクセ毛は、
すぐ隣に接する毛髪が存在せず、全員孤立するためそれぞれの毛先がクセにより曲がってしまうのです。

質感カットでスキバサミを多用する美容師は、現在の毛髪の状態(濡れているウェットか乾いているドライ状態)でのハサミで切り落とした質感でのみ、判断するため、
現在ウェット→ドライ
もしくは、現在ドライ→ウェット→ドライ
のプロセスを超えると、それぞれの毛先までのクセが一斉に動き出すのですが、その想像ができていないと、ハサミを入れすぎるし、時、既におすし(遅し)
毛先の量は二度と帰ってきません。切り落として、作り直すほかありません。

スキバサミ①.png
スキバサミ②.png

勿論、毛先でスキバサミを絶対に使わないか、と言われたらそんなことはありません。
たまに使います。チョイチョイ、とね。
ただし、あくまで補助です。質感カットのね。

なので、質感テクスチャにこだわりのない美容師は、
毛先にガンガン、スキバサミを入れます。


実は、お客様の毛髪のダメージのほとんどは、
美容師が作ってしまっているのです。
美容師の作り出した、美容師オリジナルダメージ笑

美容室利用してたら、回避不可やん!と思うでしょ?


安心してください、中嶋、こだわってますよー
✌︎('ω'✌︎ )

現在の状態にもよりますが、時間はかかるかもしれないけど、ツルツルの状態まで持っていきます。
カットだけでも、それは叶うのです。
(クセを伸ばしたり、無くなったりすることはありませんので、そこはご注意下さい)


ぜひ、kicchiのナカジマのカットをお試しくださいませ。

お待ちしております。

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